質問
どうする?


質問 どうする?
 出来上がった炉は、乾燥させるのですか?  自然乾燥は短時間でよいでしょう。(場合によっては、炉ができてからすぐに火を入れてもよい)
 鉄づくりを行う前に,2時間程度,火を入れて十分に炉を暖める(強制乾燥を行う)ことを行う必要があります。
 空気を入れる口(送風管)はどのような角度にするとよいのですか?  角度は水平面から30°から40°の角度を持って挿入します。羽口(送風管の先)の下部が炉の底のへりの延長線上にあるようにします。
 空気を入れる口(送風管)はいくつ設けるとよいのですか?  小型炉の場合は、1カ所で十分です。  炭の材質は、何でもいいのですか?  炭は,松炭が適当です。北海道では,カラマツ等が利用できます。
 炭の切り方は、どのようにすればいいのですか。  目安は、約3p四方に切って使います。
大きいものは、3cmに輪切りにし、さらに4等分、または、半分に割ります。
 砂鉄はどこの砂鉄でもいいのですか?  砂鉄は産地を限定しません。
 どこの砂鉄でも大丈夫です。海で採集した砂鉄は、軽く水洗いをして、塩分を抜いて使います。
 砂鉄には,砂鉄の質量の10%の炭酸カルシウム(貝殻粉など)を混合させると,ノロが出やすくなります。粘りが強い時には,砂鉄以外の砂を加え、さらに炭酸カルシウムの量を増やしてノロを軟化させるとよいでしょう。
 送風装置は何を使うとよいのですか?
 市販の送風ブロア(枯れ葉などを吹き飛ばす機械や一般の送風機)を使います。  風量が強いと火炎が上がり危険なため,風量調節のために単巻可変変圧器(スライダック)を用います。ブロアには、風量調節が付いたものもあります。
 送風は、どのくらいにするのですか?  送風は、弱めにします。送風を強くしすぎると、炉の内部が高温になりけらが溶けてしまったり、空気に多く触れるため、鉄ができない場合があります。
 そのため炉底温度が1400℃程度が適当でしょう。(炉の上部で600℃程度が適当)
 鉄づくりの時間はどれくらいですか?  教材の観点から0.5kg〜1kg程度のけらを作るには,操業3時間が適当です。
 強制乾燥は火を入れてから,2時間程行うため、朝8時に火を入れて、午後1時には炭を入れるのを止め、2時には終わります。
10  砂鉄は1回にどれくらい入れるのですか。  小型炉では、200gが適当です。これよりも多く挿入すると、砂鉄が還元がされず砂鉄が固まった状態で炉から出てきます。
11  木炭は1回にどれくらい入れるとよいのですか  強制乾燥(炉を暖める)場合は、常に炉に木炭が充填されているようにします。
 砂鉄を炉に入れる(操業)が始まったら、1回に300g入れるようにします。炉が常に炭で充填されていることが大切です。炉の状況を見て、300gを入れても、すき間がある場合は、炭の量を増やします。
12 木炭と砂鉄を入れるタイミングはどのようにしますか。  炉に入れた木炭が炉の頂上から10cm落ちた時に砂鉄200g、木炭300gを入れます。この間隔は、5分が目安です。10cm落ちる時間が早い場合は、送風量を減らし、遅い場合は送風量を増やすなどして、5分間隔に近づけます。
13 ノロ出しはどのように行うのです  砂鉄を30回程度挿入した時に、炉のノロ出し口を開けて、炉の内部にたまった液状のノロ(砂鉄に含まれる不純物など)を出します。
 砂鉄の成分、貝殻粉の量、含まれている砂の量、炉の温度によって粘りけがかわり、時には出ない時もあります。

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14 ケラ出しはどのように行うのですか 炉の底部に固まった状態であるのが鉄(ケラ)です。ハンマー等で叩き、レンガから外します。その後、水で急冷すると水鋼(みずはがね)が誕生します。
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15 炉はどのように解体するのですか  レンガを上から順番に外していきます。
 耐火断熱レンガの部分は、レンガが溶けているため、大きめのハンマー等で壊していきます。

解体の様子を
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16  炉の管理で気をつけることは何ですか。  小型炉では、木炭が炉の端に引っかかり下に落ちない場合が出てきます。その場合、炉の内部が空洞になり炉の温度が下がります。
 そのために、木炭を数回入れるたびに、鉄棒(1m〜1.5m)で炉の四つ端をまっすぐに突きます。
 突くのは、炭を砕くのでなく、炭が炉の中に充填されるように、落ちるのを助けるために行います。






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 送風管の先(羽口)がノロでふさがる場合があります。その際、送風する側から鉄棒を入れて突き、送風を確保します。